2023年10月18日  | 更新:2023年12月27日

採用サイト成功の鍵(2)3C分析でわかる。差別化のポイント


採用サイトで魅力的なコンテンツを発信し、優れた人材を引き付けるには、何が必要でしょうか。一言でいえば「差別化」です。ただ求職者のニーズを把握するだけではなく、競合他社が提供する魅力と自社の独自の魅力をしっかりと洗い出し、その上で自社の強みを打ち出す必要があります。

そのために、マーケティングでよく用いられる「3C分析」のフレームワークを採用活動にも応用することが有効です。3C分析で求職者、競合他社、自社の分析を行い、自社の強み(他社との差別化ポイント)をみつけて行きましょう。

本記事では、3C分析を用いた分析を行った結果、何がわかるのかについて、解説します。

 

はじめに:3C分析とは?

3C分析は、「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の頭文字を取って名付けられたマーケティングのフレームワークです。この3つの要素を分析することで、自社の位置づけを明確にし、効果的な戦略を練ることができます。

Customer(市場・顧客)

市場や顧客のニーズ、嗜好、行動を理解することが、最初の一歩です。これにより、目的の顧客層にどのような価値を提供するべきかが明確になります。

Competitor(競合)

競合他社が何を提供しているのか、どのような強みや弱みがあるのかを把握することで、自社がどう優位に立てるかのヒントが得られます。

Company(自社)

自社の強み、弱み、提供可能な価値をしっかりと分析することで、どのような戦略が取れるのかが見えてきます。

採用においても3C分析は非常に有効です。求職者(Customer)のニーズを理解し、競合他社(Competitor)の採用戦略を分析し、自社(Company)の強みを明確にすることで、差別化された採用戦略を練ることが可能です。

Customer:求職者のニーズがわかる

最初にわかることとしては、求職者が採用サイトで求めている情報や採用市場の状況です。

求職者が転職活動において重視している事は何でしょうか?給与、休み、色々想定は出来ますが、実際のところはどうでしょうか?

ここで、ちょっと簡単なデータお見せしたいと思います。

引用:Wantedly

上記データは、転職者が直近の転職において重視したことのアンケート結果になります。

1位の「仕事内容のやりがい」や3位の「給与水準」は私も想定していましたが、2位の「自己成長性」は少し意外でした?どうでしょう。あなたの予想と合致しましたでしょうか。

上記にあるような求職者のニーズの他、採用市場の状況や変化なども調べることで、自社がターゲットとしている求職者のニーズ(求めているモノ)がより明確になります。

上記の事例だけでいえば、採用サイトに「仕事内容のやりがい」や「自己成長性」が実現できる環境であることなどをしっかりと掲載する必要性が見えてきます。その結果、効果的な採用ページの作成が可能となります。

なお、ニーズの分析でわかることについては、前記事(採用サイト成功の鍵(1)ニーズ調査でわかる。採用サイトでのアピールポイント)で詳しく書いておりますので、ぜひそちらも参考にしてください。

Company:自社がわかる

次にわかることは、自社の魅力です。

「自社の魅力は自社が一番わかっているよ」と思いがちかもしれませんが、ここで大切なのは「求職者目線での自社の魅力」になります。
調査で分かった求職者のニーズが高い項目を順に洗い出していきます。

一般的な例としては、以下のようなモノがあります。

自社の強み・弱み
採用における自社の強みは何か、弱みは何かを明確にします。これには、企業文化、スキルセット、働く環境などが含まれます。一方で、自社が提供できないものや改善が必要な点も、隠さずに評価することが重要です。

独自の商品・サービス
自社が提供する独自の商品やサービスも、採用における大きな魅力となりえます。求職者は、そのような商品やサービスに関わる仕事に大きな興味を持つ場合があります。

給与・福利厚生
給与や福利厚生は、多くの求職者が企業選びにおいて重視する要点です。これらが競合他社よりも優れている場合、それが自社の強みとなりえます。

仕事の面白み・やりがい
求職者は、単に給与や福利厚生だけではなく、仕事そのものの面白さややりがいにも注目します。この点が自社の独自性を高める要素となる場合も多いです。

自社の魅力を求職者視点でしっかりと把握することで、より効果的な採用サイトを制作することができます。
さらに先程調査した求職者のニーズと自社の魅力がしっかり合致することで、より求職者にとって見る価値のあるコンテンツを採用サイトで掲載できます。

繰り返しになりますが、魅力の洗い出しでは、自社が提供出来ないものや改善・努力が必要な点も、洗い出すことが重要です。明確にすることで、競合との比較が容易になり、差別化の方向性を明確にできます。

Competitor:競合他社がわかる

最後にわかる事としては、競合他社が魅力としているポイントです。

先程自社の情報を洗い出しましたが、その時と同じように競合他社の情報を収集しましょう。上の例でいえば、競合も同じように「強み・弱み」「独自の商品・サービス」「給与・福利厚生」「仕事の面白み・やりがい」について情報を収集します。

収集した情報と自社が提供する情報と比較分析することで、差別化の方向性が見えてきます。

求職者のニーズに自社がしっかり合致していて、かつ競合他社がそれに当てはまらない(転職サイトや採用サイト・ホームページに情報を掲載していない、もしくは掲載していても情報が少ない・打ち出しが弱い等)場合、それは大きな差別化ポイントとなります。

他社にない魅力を採用サイトで発信することで、優秀な人材を確実に引きつけられるでしょう。

まとめ:差別化するポイントがわかる

採用サイトにおける成功の鍵は、自社独自の強みを明確に打ち出し、求職者のニーズにしっかりと応え、その上で他社と差別化することです。その過程で3C分析が非常に役立ちます。

AliveCastでの事例ではありますが、先程調べたニーズ調査で「自己成長性」を重視している求職者が多い事がわかりました。

その上で競合を調べ、他ホームページ会社では提供できず、AliveCastが提供できる強みとして、「ベンチャー企業」で働くことで得られる「自己成長」という大きな差別化ポイントを見つけました。

差別化ポイントが分かれば、キャッチコピーや成長できる環境についてコンテンツを書いたり、社員のインタビュー記事や社員のブログなどで、その差別化ポイントについて求職者向けに詳しく記事を書いたりする事ができます。

AliveCast事例:自己成長についてのブログ記事

もちろん、他社と共通の強みや、あって当たり前な事もしっかりとアピールすることが大切です。
自社がどんな強みを持っていても、それが求職者に伝わらなければ、「無いもの」と捉えられてしまうからです。

まとめると、3C分析を用いた分析をおこなった結果、最終的には、採用サイトのコンテンツを作る上で重要な以下2点がわかります。

  1. 他社との差別化ポイント
  2. 求職者が求めている情報

次回の記事では、「SWOT分析でわかる技術的変化」について、解説します。Web市場における技術変化を調べることで何がわかり、それがどう採用サイトに生かされるのかに焦点を当てます。どうぞお楽しみに。

なお今回紹介した3C分析を用いた「調査方法」については、Webマーケティングに詳しい記事を記載していますので、こちらも是非ご覧ください。自社の強みを活かす。効果的なWeb制作に必須な3C分析の方法

また分析を行い、それを採用サイトに反映するには、専門的な知識や時間がかかります。まずは悩む前にお気軽にご相談ください。一緒に悩みを解決しましょう。

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